2017年9月 理事長挨拶


(2017年9月)

県知事選挙にあたって

理事長 井上 博之

井上博之顔写真2017.6.27 来月5日告示、22日投開票で宮城県知事選挙が行われます。今回の選挙にあたって、宮城県保険医協会は、これまで以上に強い関心を持って臨みます。
 地方自治法の第一条には、「地方公共団体は、住民の福祉の増進を図ることを基本として、地域における行政を自主的かつ総合的に実施する役割を広く担うものとする。」とあります。
 住民の福祉増進こそが第一と定められています。残念ながら、宮城県政は、この法律に忠実な地方自治体になっているとは言えないようです。
 東日本大震災からの復興にあたり、被災者に対する県の施策はどうだったでしょうか。被災者の医療費窓口負担免除は、宮城県では無慈悲にも、ごく一部の被災者を除き打ち切られてしまいました。岩手県では、打ち切られることなく免除制度が継続されています。
 無理やり二次医療圏を広域化してしまった、県の地域医療構想は住民の福祉が十分考慮されたものだったでしょうか。また、来年度から国保が県単位化されますが、県民の心配の声に応えることなく、未だに保険料(税)がどうなるのかも示されていません。
 今の宮城県政は、典型的なトップダウンの政治になっています。福島第一原発事故による放射能汚染ゴミ処理をめぐっては、その強引な手法に対して、当該地域住民の大いなる反発を招きました。女川原発再稼働や仙台石炭火力発電所の問題では、宮城県には県民の健康を守る姿勢をしっかり貫いてほしいと思います。
 今回の選挙を通じて、宮城県政が大きく変わることを期待します。7月の仙台市長選挙では、市民連合が市民による市民のための市長実現に向けて力を発揮し、郡和子市長を誕生させました。
 今後、県知事選挙をめぐっても、このような運動が起こりつつあることを注視していきます。より良い宮城県政実現のため、宮城県保険医協会としては、会員並びに県民の選択に役立つよう、候補者アンケートの実施と公開などの運動を進めていきたいと考えています。広範な県民とともに、県民本位の県政実現めざして力を注ぎます。

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