宮城県保険医協会
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2016年7月 理事長挨拶
Posted on
2016年7月1日
by
adminhok
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(2016年7月)
社会保障充実をいまこそ
理事長 井上 博之
参議院選挙がたけなわである。各種世論調査では、この選挙における国民の最大の関心事は社会保障政策となっている。安心して暮らせる生活のために、まず国民が求めているのは医療や年金などの社会保障の充実である。選挙後の国会で、このことが第一に取り上げられることを期待したい。
子ども医療費助成拡充が進んでいる
宮城県内の自治体では次々と、中学生や高校生までの医療費無料化を実現している。県単位での医療費助成の最新状況によると、通院助成が2歳までという宮城県の制度はもはや全国最下位になってしまった。ついに県知事も重い腰を上げて、来年度から助成拡充に踏み切ると表明した。子育て支援という名目だが、医療費窓口負担ゼロによって安心して子育てができる。そのことには誰も異論がないようである。
これはもう子どもだけの問題ではない。いまや医療費窓口負担の軽減は強い国民要求となっており、窓口で3割も支払わなければならない医療保険ではとても安心して暮らせないとの声が上がっている。
本格的な医療費窓口負担軽減策を
当協会は、今年4月に会員意識調査を行った。その調査結果の一部であるが、患者窓口負担金について「ゼロにすべき」15%、「1~2割負担とすべき」52%という結果だった。会員の医師・歯科医師の2/3は患者負担の軽減を求めている。昨秋実施した受診実態調査では、経済的理由による治療中断を経験した医療機関が増えていた。国民皆保険といっても受診できないでいるのでは制度が機能していないということになるのではないか。
国は医療費を抑えるためとして、長期にわたりじわじわと患者負担増を求めてきたが、国民・患者の側はもはや限界に達している。国民生活を直視し、発想を大胆に転換する施策が求められている状況だ。国民の審判を経た参議院選挙後の国会には、本格的な財源論を含めた、抜本的な施策が求められることになるだろう。
宮城県保険医協会は、署名運動や国会請願運動をはじめとする要求実現への取り組みを強化する。各団体との協力も強め、国民要求である社会保障の前進が得られるよう、ありとあらゆる努力をしていくつもりである。
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